人生はただ向こうから与えられるものではない。自ら創ってゆくものである。自ら創ってゆくにはやはり三つの段階が必要なのだ。ラクダの人生とライオンの人生と小児の人生。いいかえれば忍耐の人生。勇気の人生。そして創造の人生である。
梅原 猛
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引用先や背景について:
学問のすすめ (1979年)
からの引用です。
前半ではの梅原氏の半生が描かれ、後半では思想が紹介されています。前半はかなりドラマチック。
この本の中で、ニーチェの「ツァラトウストラはかく語りき」に出てくる思想が紹介してあります。それが今回の名言。我々の精神は三様の変化をとおして発展するという思想です。
ニーチェは「ツァラトゥストラかく語りき」において次のように述べています。
我々の精神は三様の変化をとおして発展する。まずラクダとなり、ラクダはライオンとなり、最後にライオンは幼児となる。
ラクダの精神は忍耐。困難な運命に耐え、与えられた責務を果たす。
次に、人間の精神はライオンに変貌します。ライオンの精神の特徴は勇気。自由な精神で価値観や権威を破壊していく。
しかしかかるライオンの自由は恣意の自由にとどまり、創造的な真の自由に達してはいない、と。そこで無から有を創造する幼児として、自らによる価値観の創造につながるそうです。
梅原 猛氏について(wikipedia等から抜粋):
(1925年3月20日-)日本の哲学者。ものつくり大学総長(初代)、京都市立芸術大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。東日本大震災復興構想会議特別顧問(名誉議長)。
立命館大学文学部教授、京都市立芸術大学学長、国際日本文化研究センター所長(初代)、社団法人日本ペンクラブ会長(第13代)などを歴任。